マーケティング

マーケティングというととかく難しく考えられがちだが、実は商売をしている人であれば日ごろから意識せずに行っている思考なのではないでしょうか。
売れるしくみを作り上げるのがマーケティングである。

商売をする以上、売る場所があり、売るものがあり、かってっくれる人を集め、買ってもらえるよう説明する、そしてまた来てもらえるよう働きかける。
その中にはマーケティングの要素が多分に含まれているといっていいのではないでしょうか。

ですから、少し理論的な解説を加えてあげると意外と理解は早かったりします。
ただ、それを受け入れる柔軟な思考がないと今までの成功体験が邪魔をしてしまいかねませんけれども。

商売には必ず波があります。
これは不況などの社会環境に関係なく、どの業種でも起こり得ることで、いかに波を穏やかに、そして成長曲線を描くかが経営者の仕事です。

そんな経営者が「世の中不景気だから」という理由で、ビジネスの不振を語るのは、ある意味、失格ではないでしょうか。
景気が良ければ好調なのか、と問われると、ほとんどの場合は現状と変わっていないことでしょう。

そもそも、景気の波に影響を受けるようでは、経営者の存在は必要ありません。
黙々とルーチンワークさえこなしていれば、好景気の時は売上も上がるし、不景気の場合は当然落ちるような会社ならば、社長は働かなくていいという理論になってしまいます。

こんな不安定な会社はイヤですね。

マーケティングの責任者として

学校を卒業して社会人になってからも、いくつかの分岐点で、自分で仕事を選ぶときがある。
よく、ターニングポイントとして、テレビとかでも紹介されているが、私の場合にもいつかあった。
その中でも特に印象に残っていることがある。

アメリカに本社がある会社の日本法人にいたのですが、割と自由にやれている会社にいたときのこと。
日本の社長がアメリカ本社とうまくやれず、突然解雇されてしまった。
当時私は、販売促進を担当していたのだが、私の上司が、この日本法人の中では、No.2と言われていて、社長と二人三脚で会社をひっぱっていた人だったこともあり、今回の解雇で私の上司にも火の粉が降りかかってしまった。
私は、当時エンジニアへ配属替えをお願いしていたのだが、このばたばたでその話もなかなか進んでいなかった。
結局、私の上司も解雇ということになり、アメリカの本社から新社長がやってきた。
バタバタと新社長のもとで、やっているうちに、ある日突然、新社長から呼ばれた。
これが私のターニングポイントだった。
新社長は、私に、ひとりのエンジニアとして、頑張るか、日本のマーケティングの責任者として、新しくチャレンジするかを選ぶようにと言った。
もちろん、どちらが収入が高いかもしっかりとアピールしての話。
マーケティング責任者の職務は、私にはかなり重いものだったし、本当に背伸びして頑張らなければならないものだった。
かなり悩んだすえ、新しいことへのチャレンジをさせてもらうことにした。
仕事を選ぶということ自体がラッキーなことだったし、どちらも私にとっては魅力的だったので、まさにうれしい選択ということになった。

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